「ダイエットで重要な栄養素」と聞くと、「糖質と脂質、カロリーを控える」というのは共通認識だと思います。
しかしダイエット中に積極的に摂取した方がいい栄養素もあります。
今回はダイエットを成功させるのに最も役立つ栄養素「タンパク質」と「筋肉」「基礎代謝」についてメモしてみました。
【このページのもくじ↓】
ダイエット中はむしろ常時摂取した方が痩せる!タンパク質について
ダイエッターの食事の考え方として「三大栄養素」を意識する必要があると思います。
「三大栄養素」とは「タンパク質」「脂質」「炭水化物」の3つです。そこに「ビタミン」「ミネラル」が加わって「五大栄養素」、更に「食物繊維」が加わって「六大栄養素」とも呼ばれますね。
中でも「タンパク質」「脂質」「炭水化物」の3つが超重要なので、三大栄養素と呼ばれているわけです。
現代食では「脂質」と「炭水化物」がぶっ飛んで高く、ダイエット=「糖質制限」「脂質制限」というのは皆さんご存じだと思います。
しかしダイエット中に制限するどころか、むしろ積極的に摂取する方が痩せるのが「タンパク質」です。
タンパク質って何に使われるんだっけ?筋肉の80%を占めるタンパク質
脂質や糖質はエネルギーとして使われ、過剰な分を脂肪として身体にストックするのですが、タンパク質は主に身体を作るための栄養素です。
タンパク質によって筋肉や臓器、肌、髪、爪、体内のホルモン、免疫物質などを作る他、過剰摂取しても排出されるので体脂肪とは無縁です。
人間の身体の60%が水分で出来ている事は有名ですが、15%~20%はタンパク質で出来ており、水分以外で考えれば体の半分がタンパク質で構成されている事になります。
特に筋肉の80%がタンパク質でできており、筋肉とタンパク質は切っても切り離せない重要な関係になっています。
基礎代謝 > 運動の消費カロリー
ライザップでもそうですが、鉄板のダイエット方法として「筋肉を増やして基礎代謝を上げる」というのがやはり確実で効率的な方法だと思います。
「カロリー収支」によって脂肪の減少スピードは大体コントロールする事ができると別ページでも解説していますが、カロリー収支で特に重要な役目を担っているのが「基礎代謝」です。
例えば30分のランニングでは260kcal程度しかカロリー消費しませんが、基礎代謝は個人差はありますが毎日2,000kcal前後は勝手に消費されるわけです。
つまり、基礎代謝のカロリー消費 > 運動のカロリー消費 なので、週末ランニングを頑張るよりも基礎代謝を上げる方が確実なのは分かると思います。
その「基礎代謝」の中でも22%を占めているのが筋肉なんです。
筋肉を増やすとどれくらい基礎代謝が上がる?
筋肉を増やすとどのくらい基礎代謝が上がるのでしょうか。2つの側面があります。
1つ目は「筋肉自体が維持されるために必要なカロリー」で、筋肉1kg当たりが毎日13kcalのカロリーを必要とします。
自分の筋肉量は体組成計などで簡単に測定できますが、例えば僕の場合大体55kgが筋肉なので、筋肉自体の基礎代謝は毎日715kcalも必要になっています。
2つ目は「筋肉を作り替えるために必要なカロリー」です。
人間は毎日筋肉の1.8%が作り替えられ、その際に筋肉1kgあたり541kcalものカロリーが消費されます。
僕の例だと、55kgの筋肉のうちの1.8%なので約1kgの筋肉が毎日作り替わっている事になりますね。
その際に541kcalも消費されてるわけです。
どちらもかなりのカロリー消費となっていて、僕は毎日1,000kcal以上が筋肉維持に消費されている計算になります。
筋トレで筋肉を3kg増やすと基礎代謝は●●kcalアップする?
皮算用ですが、筋トレで筋肉量が3kg増やせたら、どのくらい基礎代謝が上がるのか計算してみました↓
➀「筋肉3kgの基礎代謝」
3.0(kg)×13(kcal/日・kg) = 39kcal/日
➁「筋肉を作り替えるための消費カロリー」
3(kg) × 0.018(1.8%) × 541(kcal/日・kg)= 約29kcal
という事で筋肉3kg増やせば基礎代謝は➀と➁の合計で約70kcalも上がります。
一日70kcalなので、100日(3か月ちょっと)で7000kcalも積みあがっていきます。
7,000kcalと言えば脂肪1kgを燃焼させるカロリー数なので、筋肉3kg増やせば100日で脂肪1kg(ウエスト1cm分)が落ちるくらい基礎代謝が上がっている計算ですね。
運動で同じカロリーを消費するためには合計27時間のランニングに相当します 笑
筋肉3kgアップ&100日維持 = ランニング合計27時間分の消費カロリーに相当
基礎代謝って相当すごくないですか?
脂肪燃焼=基礎代謝UP=筋肉UP=タンパク質が元
必要摂取量が多いタンパク質は、むしろ不足しがち
ここまでで「筋肉を上げると基礎代謝があがり、結果的に毎日効率的にカロリー消費が行われる」ことがご理解頂けたかと思います。
そしてその筋肉は大部分(80%)がタンパク質で構成されていることから、筋トレとタンパク質摂取がダイエットの鍵になっている事が分かります。
そしてその「タンパク質の摂取量」なんですが、結構な量が必要(後述)で、脂質と糖質が過剰な現代食でもタンパク質は不足しがちです。
タンパク質の必要量を計算してみよう!⇒ベストな食事へ落とし込み
体を作る元となっている「タンパク質」なんですが、1日の摂取必要量をご存じですか?
【必要摂取タンパク質量の目安】
自分の脂肪量=体重×体脂肪率=(A)
徐脂肪体重=体重-(A)=(B)
1日に必要なたんぱく質=(B)×2.2(固定値)
例:体重60kg 体脂肪率20%の人の例
自分の脂肪量(kg) = 60 × 0.2 = 12kg
徐脂肪体重(kg) = 60 – 12 =48kg
1日の必要タンパク質(g) = 48 × 2.2(固定値) = 105.6(約106g)
なので体重60kg&体脂肪率20%の人であれば、1日に約106gのタンパク質が必要になります。
タンパク質は一度に摂取できない
また、タンパク質は一回に摂取しても意味がなく、1回の食事(というか消化)で吸収される上限が70gほどと
一般的に朝昼晩の3回の食事と想定すると、1食で必要量の3分の1のタンパク質を3回摂取する事になりますよね。
例えば先程の体重60kg&体脂肪率20%の人の場合、1日に106gのタンパク質が必要でしたが、これを3食の食事にすると1食当たり35gほど摂取する計算になります。
皆さんも自分の1食の必要タンパク質を計算してみて下さいね♪
食事でどのくらいタンパク質って摂取できるの?
そもそも1食35gのタンパク質と言われても、「何をどのくら食べればいいのか分からない」のが普通だとおもいます。
まずは以下は主要な食品とタンパク質の含有率のメモを見てみましょう↓
【100g当たりのタンパク質含有量】
★テーブル
最近では食品に成分表記があるので、買い物するときに「タンパク質」の含有量をチェックするようになると大体把握できるようになりますよ♪(お勧め)
タンパク質と言えば「ごはん(白米)」というイメージがある人も多いかもしれませんが、実は白米はタンパク質の含有率は5%ほどとかなり少ないです。(むしろ炭水化物がメインなのでダイエットには向かない)
この必要タンパク質をごはん(白米)で摂取しようとすると、相当な量を食べる事になりますし、ごはんは炭水化物なので過剰分は脂肪として蓄積されるのでダイエッターとしては避けたいですね。
なので、筋肉を効率的につける事を知っている筋トレ大好きマンは、常時シェーカーとプロテインを持ち歩いているという訳です。運動後30分は吸収されやすいですし。
夕飯でまとめて摂取とかはあまり意味がないんですね。
また、前記の通り脂質や糖質と違ってタンパク質は摂取しすぎても排出されるだけなので体脂肪は増えませんのでご安心を。
タンパク質はミネラルとセットで摂取しないと分解されない
またタンパク質を摂取する際には「ビタミン・ミネラル」もセットで摂取したいです。
タンパク質はビタミンとミネラルがないとアミノ酸に分解されないとの事なので、海藻系などとセットで食べるなどの工夫もいいと思います。
体重の増減で評価しない!筋肉も一緒に下がったらリバウンドしやすく逆効果【ダイエットあるある】
特にダイエットで注意するのは「脂肪は減らすが、一緒に筋肉も落ちるパターン」です。
過去に何度かダイエットをしましたが、最初はこのパターンになった事がありました。
特に1年前の夏に自己流でやったときは1か月で10キロ強落とせたものの、「体重は落ちるけど、脂肪と筋肉が半々に落ちていた」という中身でした。(実質脂肪5キロダウン、筋肉5キロダウンはマイナス評価)
これだったら脂肪だけ5キロ落ちた方がいいですよね。
ダウンした筋肉5キロ分基礎代謝は減るので、どんどん消費カロリーは減る=太りやすくなる=リバウンド という「ダイエットあるある」に陥ってしまいました。
空腹は絶対NG!タンパク質が不足すると筋肉が減る=基礎代謝が減って太りやすく
特に「ダイエット=空腹が苦しい」というイメージがあるかもしれませんが、空腹は絶対NGです。
空腹を感じる=栄養素が足りていない時の身体の信号です。特にタンパク質は前記の通り常時必要となり、空腹=タンパク質不足時は筋肉を分解してエネルギーとして使ってしまうので要注意です。
僕は腹が減ったらプロテインやコンビニでたこぶつ買って食べます。「食事を減らして空腹になるのはダイエットではなくてただの飢餓」だと考えています。
空腹⇒筋肉分解される=基礎代謝ダウンなので絶対NG
細かくタンパク質を摂取して空腹回避を!
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